保険診療と費用

費用の目安

当院の治療は原則保険治療で行います。しかし、残念ながら現在の保険制度ではすべての治療費用を保険でまかなうことができません。1カ月の治療回数が多くなると規定以上の治療は保険の対象外となります。その目安は、神経ブロック治療なら1ヶ月4回までが限度です。

さらにこの限度は国民健康保険と社会保険とで異なっており、神奈川県の社会保険では国民健康保険の半分と、たいへん厳しく制限されています。

当院は機会がある度に、社会保険支払基金へ治療制限の緩和を訴えていますが、現在のところまだまだ厳しい状態が続いています。

病名治療方法自己負担
(1割)
自己負担
(3割)
腰椎椎間板ヘルニア(強)腰部硬膜外ブロック初 2,050初 6,150X-Pあり
再 910再 2,720処方なし
腰部脊柱管狭窄症腰部硬膜外ブロック初 2,040初 6,120
再 900再 2,690
頚椎ヘルニア星状神経節ブロック初 1,570初 4,690X-Pあり
再 420再 1,250
帯状疱疹星状神経節ブロック初 1,640初 4.930X-Pあり
再 420再 1,250
帯状疱疹肋間神経ブロック初 1,110初 3,340X-Pなし
再 180再 530
帯状疱疹腰部硬膜外ブロック初 1,830初 5,500X-Pなし
再 900再 2,690
頭痛・三叉神経痛星状神経節ブロック初 1,300初 3,830X-Pなし
再 420再 1,250
五十肩肩甲上神経ブロック初 1,320初 3,950X-Pあり
再 250再 740

診療費用はどうなっているのか?

初診時と再診時に分けて説明しましょう。

例は45歳男性です。腰痛と足のいたみがある場合です。(腰椎椎間板ヘルニア)
なお、診療には「診察」「診断および治療説明」「看護説明」「治療」で20〜30分かかります。

初診時再診時
1 診察費2,800730
2 レントゲン撮影費2,870
3 神経ブロック術前検査(採血)6,490
4 治療費(腰部硬膜外ブロック)+薬剤費8,2208,220
5 処方箋費700700
診療費用総額¥21,080¥9,650
自己負担(1割)¥2,108¥960
自己負担(3割)¥6,324¥2,895

初診時は 2.レントゲン撮影費と 3.神経ブロック術前検査(採血)がかかるのでその分費用が高めになります。

診療費でもっとも額が大きいのは治療費です。腰椎椎間板ヘルニアでは通常腰部腰部硬膜外ブロックを施行します。1回8,220円です。この治療はブロック治療を専門医が5分程度で施行し、治療後は約1時間治療室ベッドで安静にします。その間は看護師により4-5回の血圧チェックや治療効果の確認が行われます。このように手間と場所と時間を取りますので、治療費用は高くなっています。

海外での治療費は同様の診察治療で、例えば腰部硬膜外ブロックは米国では日本の3倍、1回27,000円前後 英国では4倍の32,000円前後です。先進諸国の中では日本の費用はもっとも安い部類に入ります。

2015年5月27日更新